なぜ人はブログをやめるのか
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| 「コンテンツマーケティング」というクソに架かる橋 |
はじめに
最近、あるトピックを深掘りしようとした。正確には、しようと試みたというべきか。調べていたテーマについて書くのに必要な情報がなかなか見つからなかった。だがそのリサーチの最中に、別のテーマが浮かび上がってきた。「なぜ人はブログをやめるのか」というテーマだ。そして偶然にも、Bubblesで一つの投稿が目に留まった。Bye, bye, Bear Blog!1という記事だった。もちろん私はその記事に返信し、筆者が書き続けるよう励ましてみた。しかし、その後の追記によれば、彼らは文字通り一年という区切りで執筆をやめるつもりでいるようだ。
最近はメタブログ(つまり、ブログについてブログを書くこと)についての議論もある。この記事もその一種だ。他にも、投稿の質についての話や、ブログをもっとインタラクティブにする方法、あるいはもっと相互にリンクさせる方法についての話もある。どれも私が語りたいテーマだが、それはまた別の機会に譲ることにしたい。
今回は「なぜ人はブログをやめるのか」というテーマに焦点を当てたい。特にBye, bye, Bear Blogという記事を目にした今、これはより重要なテーマだと思う。考えてみれば、もし人々がブログをやめてしまうのなら、記事の質や相互リンク、インタラクティブ性について語ること自体がほとんど無意味になってしまう。そして、低品質な記事のせいで、これからブログを始めようとする人たちが大きな害を被っていると感じている。
記事たち
Nadia Alimi氏によるWhy Most People Quit Blogging After just a year (And How to Avoid It)2という記事が、名前を明かしていないあるプロジェクトのためのリサーチ中に目に入った。リサーチを進める中で、極めて価値の低い投稿に何度も行き当たった。検索結果で上位を取るためだけにSEOの小手先のテクニックを駆使した投稿ばかりだ。Nadia Alimi氏のケースでも、私のリサーチとは無関係なのに、キーワードを狙って検索結果に表示されるように仕込んだのだろうと推測した。それでも興味を惹かれてリンクをクリックしてしまった。(つまり、SEOの小手先もたまには効果があるということだ。)
そして案の定、Alimi氏はブログをテーマにしたビジネスを運営していた。ブログで稼げるのだと人々を説得することを生業にしているのだ。まさに予想通りだった。
私はリサーチを一時中断して、このトピックを少し掘り下げてみることにした。そこで見つけたものは驚きだった。まず、「why people quit blogging」で検索しても、Alimi氏の記事は検索結果の1ページ目には出てこなかった。個人的にはこれがおかしかった。「blogging」と「quit」というキーワードの競争があまりにも激しいため、彼女はあえて別のキーワードを狙ったのだろうことは明らかだ。
では、1ページ目にはどんな結果が並んでいたのか。ヒットした記事のリストは以下の通りだ。
- More and more people are ditching blogging (and I can see why)3
- The Real Reason Most People Quit Blogging (And How to Avoid It)4
- Why do people quit blogging? (8 Reasons)5
- Why I Quit Blogging (Don’t Make These Mistakes)6
- Blogging is not dead, just evolved. Learn how to thrive in the new era of blogging and SEO.7
- Why I Quit Blogging (Is It Your Turn Next?)8
- The End of Blogging (for Me)9
- Are people still reading blogs? I have always loved the idea of running a blog, however with today’s e-commerce and numbers focused mindset, I’m not sure if people willingly follow blogs.10
この9本の「記事」(Alimi氏の記事を含めて)についての真実を知りたいだろうか。一言で言えば、すべて自分本位のゴミだ。誤解しないでほしいが、表面的には疑問に答えているように見える構成になっている。ある意味では、確かに答えているとも言える。しかし、すべてに共通する重大な問題がある。信頼できる情報が欠如しているのだ。
これらの記事の目的は、読者に本物で役に立つ情報を共有することではない。やっているのはSEOでの優位性を巡る競争であり、筆者自身のサイトへのトラフィックを稼ぐための行為だ。その結果、彼らは自分のサービスを売り込む機会を得る。だが、もしこれらの記事がすべてサイトへのトラフィック稼ぎが目的なのだとしたら、一体何を根拠に書いているのか。そして本来、どんなアドバイスをすべきだったのか。
「コンテンツ」の問題
こうしたサイトの多くは、たった一つの情報源、あるいは数本の情報源だけを元に、少なくとも表面的には情報源と整合しているように見える物語を紡ぎ出す。その情報源となっているのは、例えば次のような記事だ。
- Latest blogging statistics and facts for 202611
- The 12th Annual Blogger Survey: What Content Works in 2025?12
- 25 Up-To-Date Blogging Statistics13
- Blogging Statistics 2026: Trends, Growth & Insights14
ブログというテーマにあまり詳しくない読者は、自分が何を見せられているのかに気づかない。情報源のリストを見て、筆者が入念にリサーチし、情報を分かりやすく要約しようとしているのだと考えてしまう。そこで記事を読み進めると、求めていた情報と一致しているように思えるトピックが並んでいる。例えば次のようなものだ。
- 時間と成果に関する非現実的な期待
- 圧倒的なプレッシャー
- 書くことが義務になる
- 孤立とフィードバックの欠如
- 生活がブログの邪魔をする
- 目標がない、方向性がない
- 技術的な問題
まるで、これから書き始めようとする人に「避けるべきことチェックリスト」が手渡されているかのようだ。そして、記事の筆者によってはさらに一歩踏み込んで、やるべきことのリストまで続く。
- 明確な目標を立てる
- 無理のない公開スケジュールを決める
- 完璧を目指さず、とにかく公開する
- 他のブロガーとつながる
- 罪悪感なく休む時間を確保する
そして、これらは一見すると良いアドバイスに思えるかもしれないが、読者にはまったく見えない前提が隠されている。その前提とは、これからブログを始めようとする人たちは皆、何らかの金銭的利益を求めてやっているのだ、というものだ。想定されている読者は「コンテンツマーケター」であり、普通の人々ではないのだ。
これは、これらの記事が依拠している参考文献を掘り下げてみれば分かることだ。参考文献には、次のようなことが書かれている。
- コンテンツが2025年のブログ統計を牽引している。平均投稿文字数:1,394〜2,330語(2015年から57.4%増)。上位表示される記事:1,140〜1,285語。75%は1,000語未満を好むが、3,000語超が最もコンバージョン率が高い。ガイド/ハウツー:1,500〜2,500語。3,000語以上書くのはわずか3%。14
- B2Cマーケターの84%が、過去12ヶ月間に企業のウェブサイト上のブログをコンテンツ配信に利用したと回答しており、オーガニックなソーシャルメディアに次いで2番目に人気の配信チャネルとなっている(Content Marketing Institute)13
- コンテンツの制作とプロモーションは大仕事であり、長期的なコミットメントだ。コンテンツはメール施策やソーシャルストリームに供給され、ブランドとインフルエンサーをつなぎ、認知、信頼、ロイヤルティを築く。コンテンツはAI言語モデルの学習にもなる。12
言い換えれば、これはすべて業界についての話であって、人についての話ではないのだ。これらの記事は、他の読者と出会いたい人を励ますために書かれたものではない。ビジネスを築きたい人、商品やサービスを売るための顧客を見つけたい人に向けて書かれているのだ。
筆者たちがその根底にある動機をわざわざ隠そうとしている事実自体が、彼らが何者であるかを物語っている。まだマシなケースでは、誰も本当には必要としていないサービスを提供する低品質なビジネスを運営している。悪いケースでは、あからさまな詐欺師だ。
寄り道の話
私はこうしたビジネスを運営している人物の一人に出会ったことがある。低品質な「副業」なのだが、もしそのことを知っていたら、別の仕事で彼を雇うことは決してなかっただろう。(彼は基本的にいくつもの副業を立ち上げていた。だが私が彼を雇ったのは本業の方だった。その本業は特定の資格と保険が必要な仕事で、彼はそれらを持っていた。)
彼の手法はこうだ。公開記録をウォッチしてリサーチする。新規にライセンスや許可などを申請している事業者を見つけると、ウェブサイトを持っているか確認する。持っていなければ、事業者名をプログラムに入力し、その事業者が欲しがりそうなドメイン名を生成させる。そして上位のドメインを5〜10件購入するのだ。
次に彼はその事業者に連絡を取り、優れたSEOやサポートなどを約束してウェブサイト制作サービスを売り込む。断られると一旦引き下がり、相手がドメインを買いに来るのを待つ。そのタイミングで、ウェブサイト制作について強引なセールスをかける。それでもサービスを断られた場合は、ドメインを「販売」するのだが、一般的には大幅に上乗せした価格で、しかもレジストラとしての管理権は自分の手元に残したままにするのだ。
彼はウェブサイトの構築についてこれっぽっちも分かっていなかった。ページビルダーの使い方を知っている程度で、ホワイトラベルのホスティングを買っている友人がいて、その友人がサイト構築を手伝っていた。(その友人は、自分のウェブデザイナーを使いたいという人のためにドメインレコードの更新も担当していた。)数百もの小規模事業者が彼にウェブサイトを任せている。このビジネスからの彼の推定純収入は月8万〜9万ドルだ。文字通りの億万長者だが、道ですれ違っても何をしている人なのか決して分からないだろう。
彼は「Why Bloggers Quit After A Year」といった記事を掲載したウェブサイトを持つタイプの人間だ。誰かを助けるためではない。人々を怖がらせて自分のサービスを使わせるためなのだ。
愚痴/寄り道の話はここまで。
では、本当のアドバイスとは?
インディーウェブはビジネスを運営することではない。少なくとも「コンテンツマーケティング」に基づくようなビジネスではない。少なくとも、そうであってほしいと思っている。といって、この領域で商売が行われること自体に反対しているわけではない。ただ、もっとパーソナルなものであってほしいし、コンテンツマーケティングが広めるような類のものでないことを願っているだけだ。
(いくつか例を挙げよう。Mastodonには、作家、アーティスト、イラストレーターなどがいて、自分の作品をオンラインで販売し、それについて投稿している。だが彼らは作品のことだけを投稿しているわけではない。他のさまざまなトピックについても投稿している。そして驚いたことに、私がタイプライターを購入した15後、その販売者がBear Blogを運営している16ことを知った。こういうのは本当に素晴らしい。私は人と直接やり取りするのが好きだ、特に特定の才能を持った人たちと。)
さて、10年以上ブログを続けてきた今、オンラインでの執筆にどう向き合うかについて思うところがある。皮肉なことに、私もあの手の詐欺的な記事とほぼ同じような構成にするだろう。ただし、金儲けが前提というクソみたいな含みは抜きにしてだ。物書きではないけれどオンラインで書き始めたいという人に向けて、いくつか考えを述べてみたい。
1. 自分がどこから始めるのかを理解する
こうした記事の多くは「明確な目標を立てよう」だとか「誰に向けて書いているのかを理解しよう」といった提案をしてくる。だが、ゼロから始めるのなら、おそらく自分の目標が何なのかなど分からないだろう。あるいは、目標があると思い込んでいても、実際にはただアイデアを投げて試しているだけということが多いはずだ。
それでまったく構わない。書きたいことなら何でも書けばいい。テーマも方向性も、実際何もなくていい。必要なのは、何かを書きたいという気持ちだけだ。ただ、自分が何か新しいことを始めているのだと理解し、ブログの世界で自分のやり方を見つけるには時間がかかるということを知っておいてほしい。
ちょっとした余談だが、数年前、私はあるブログから大量の投稿を削除することにした。方向性が定まっていなかった初期に書いたものだ。それらは宣伝していない別のブログにアーカイブした(今でもログインできるかどうかすら分からない)。最近それを見つけて、いくつかを読み返してみた。身の毛がよだつほど恥ずかしかった。だが、書いておいて良かったと思っている。それらは私の出発点の大きな部分であり、今ではこの10年でどれだけ進歩したかが見て取れる。人としての成長、考え方や信念などの変化も見えてくるのだ。
新しいブロガーはそこから始めるべきだと考えている。何でも書くのだ。個人的なことでも、夢でも、観察でも、自分のリサーチでも、憧れているものについてでも。本当に何でもいい。やがて自分が心地よく書けるものが見つかり、振り返ったときに自分自身を少し better 理解できるようになるだろう。
2. 自分にプレッシャーをかけない
こうした記事の多くは「プレッシャーにならないスケジュールを持つ」ことについて語る。それはおおむね正しい。私はむしろ、スケジュール自体を持たないことを勧めたい。書くことをレクリエーション、つまり趣味だと考えてみてほしい。趣味に時間を割けない時期もあれば、割ける時期もあることは分かっているはずだ。だから、書くことを趣味の一つにすればいい。
そして、趣味のために時間を作ったからといって、何かを生み出さなければならないと考えないでほしい。数時間かけて書いたものを、やはり公開したくないと判断してもまったく構わない。書いたものに問題があり、言いたいことと完全には一致していないと気づきつつ、それでも公開するのもまた良いのだ。
ブログとはあなた自身のことであり、あなたのプロセスのことであり、そこから何を得るかということだ。完璧であることでも、世界中の人が自分に同意することを期待することでもない。(ほぼ断言できるが、同意しない人は必ずいる。)
3. 読者を期待しない
Bubblesに参加するなど、読者を増やすためにできることはあるが、そうする必要はない。誰かにブログを読んでもらう必要など、望まなければないのだ。
また別の寄り道の話だが、数年前、私はこれまで出会ったことのないような音楽ポッドキャストを見つけた。毎日新しい楽曲が一曲公開されるだけのものだった。一人で運営されており、彼はこのポッドキャストを12年以上も続けていた。
しばらくして彼はリリースした楽曲をまとめてInternet Archive18にアップロードし始めた。現在では200以上のリリースがあり、その多くは15曲以上を収録している。そして驚くことに、最近になって彼が別の名義で今も音楽を作り続けていることを知った。相変わらず無名のままで、ダウンロード数は今も(ほとんどが)一桁のままだ。
肝心なのは、彼は音楽を作る喜びを、誰かが聴いてくれるかどうかに依存させていないということだ。彼はただ、できるときにリリースを出せるだけで幸せなのだ。5人に聴かれようが100人に聴かれようが関係ない。彼は読者(聴衆)を期待していないのだ。
4. お金をかけすぎない
オンラインで書くことにお金をかけすぎないこと。実際のところ、一銭もかける必要はない。始めるときにはBear Blog19のような無料の選択肢がたくさんある。派手な機能がたくさんあるかどうかを気にする必要はない。ただ座って書けばいい。
なぜブログのプラットフォームにお金をかけるべきでないと勧めるのか。それが頭の中で、この活動を趣味から義務へと変えてしまう可能性があるからだ。何かにお金を払うと、多くの人はその買い物から最大限の価値を得たいと考えがちだ。ブログの場合、多額の投資をしたのだから、元を取るためにより多く書かなければならないと感じ始めてしまうかもしれない。
そしてそれは執筆に悪影響を及ぼしかねない。人生に価値を加える活動としてではなく、義務として書くことは、プレッシャーやストレスを増やす。ブログにお金を払っていなければ、どれくらいの頻度で書くかとか、元が取れていないといったことを心配する必要はない。価値は、自分のやることによって、自分の条件で測ればいいのだ。
5. テクノロジーを気にしすぎない
むしろ、最も使いやすい選択肢を探してほしい。機能リストを見て、XはYより機能が多いなどと考えないこと。そういう尺度でブログプラットフォームを測ることは、確実に自分のやる気を削ぐ方法だ。これは文字通り経験から言っている。
私が以前使っていたブログプラットフォームは、使い始めて5年以上経った頃から、あらゆる派手な機能を追加し始めた。しかし、機能が増えれば増えるほど、使うモチベーションは下がっていった。新機能のせいで私が本当に欲しかった機能が遠ざかり、使いにくくなってしまったのだ。機能の少ないプラットフォームに移ってから、再び書き始められるようになった。サイトを自分の好みの見た目に設定しただけで、今ではほぼ毎日書いている。
6. AIを使わない
先ほどは触れなかったが、AIはあの「コンテンツマーケティング」系の調査でもますます存在感を増している。コンテンツマーケターたちは、自分で文章を練り上げる代わりに、AIを使って投稿作成にかかる時間を削ろうとしているようだ。その気持ちは分かるし、AIが理にかなうケースもあるだろう。だが、あなたのパーソナルなブログでは使うべきではない。
パーソナルなブログでは、自分の声を育てることが大切だ。私がこれまで読んだ中で最高のブログのいくつかは、独自の、ユニークな文体を持つ人たちによるものだった。(これはAIが考慮される以前のことだ。)私は彼らの言葉のリズムが好きだったし、筆者の思考を示す比喩が好きだったし、彼らが思いつくジョークが好きだった。それらはすべてユニークで、その人ならではのものだ。だがAIでは、その多くが失われるか、薄められてしまう。そんなものを世に出したいはずがない。あなたのブログは、あなた自身の経験であり、あなたの視点であり、あなた独自の声で書かれるべきだ。プロフェッショナルに、あるいはアカデミックに聞こえるように自動化されたプロセスで作られたものではない。
といって、一切ツールを使うなというわけではない。私はすべての投稿をObsidian20で書いており、文章を磨くためにいくつかのツールを使っている。
以上だ。この3つのツールは、私が日常的に犯す多くのミスを見つけるのに本当に役立っているが、私の文体を邪魔することはない。
私はLanguageToolのオンライン版は使っていない。現在は「言い換え」を行うAIベースのツールが組み込まれているからだ。代わりにセルフホスト版を使っている。サブスクリプションサービスに含まれる多くの機能はないが、私には十分だ。サブスクリプション型の文法チェッカーが必要だと感じるかどうかは、あなた次第だ。
7. 時間を基準にした目標
低品質なブログが引用しているすべての情報源記事から得られる数少ない有益な教訓の一つは、人々が12〜18ヶ月あたりでやめる傾向にあるということだ。この記事の冒頭でその一例を挙げた。ちょうど一年という区切りでブログを諦めようとしている人の例だ。
個人的には、私のあるブログは何年もの間、読者が一桁しかいなかった。もっとも、数字自体は実際にはずっと大きく見えていた。だがよく調べてみると、大量のボットやスクレイパーが(不可解なことに)私のブログをスクレイピングしていたのだ。しかも非常にニッチなテーマに特化したブログだったにもかかわらずだ。(そして繰り返すが、これはAI以前の話だ。)
だが今では、10年を経て、私のブログ(そう、複数だ)は数十人から数百人の読者を抱えている。さらに、いくつかの投稿がHacker Newsのフロントページに載った際には、数万ものビューを記録したこともある。
言いたいのは、もし私が半年、一年、あるいは一年半で諦めていたら、多くのものを失っていたということだ。自分の文体を磨くこともできず、リサーチや長文のエッセイを書くことも今ほど上手くはなっていなかっただろう。何より重要なのは、気の合う人々や、さらには自分と意見を異にする人々にも出会えなかっただろうということだ。こうしたすべてが、私がブログに費やしてきた年月を価値あるものにしてくれた。だから、どれだけ時間がかかるかを気にしないでほしい。それは有益なことになり得るのだ。
8. 数字に取り憑かれない
これは、どちらかといえば私の最大のブログ上の欠点だ。私は数字を見るのが大好きだ。何人が記事を読んだか、どこから来たのか、訪問時に複数の記事を見ているかどうかなどを知るのが好きなのだ。だがそれは私の場合だ。何年も前にあるブログを始めたとき、私はそれにミッションステートメントを掲げていた。数字を使って、そのミッションの進捗を測ろうとしていたのだ。
もちろん、数字は嘘をついていた。人々は実際には私の文章を見つけてなどいなかった。ほとんどがボットだったのだ。だが当時の私はそれを知らなかった。数字が嘘をついていたと気づいたときは、本当に大きなショックを受けた。
だから、数字を追わないこと。数字にのめり込まないこと。そして何より、数字を自分の成功(あるいは失敗)の尺度として使わないこと。それは重要なことではないのだ。
9. 小さすぎるアイデアなどない
最初は、ブログに書くアイデアが枯渇してしまうのではないかと思うかもしれない。だが続けていけば、書くべきトピックは無限にあることに気づくだろう。その無限の泉を見つける鍵はとてもシンプルだ。アイデアのリストを持ち続けることだ。アイデアはふとした瞬間に降ってくることもあれば、座って一人で、あるいは誰かと一緒にブレインストーミングして思いつくこともある。
私の中で最も記憶に残るのは、日中にふと浮かんだり、寝る直前に思いついたりするものだ。私はそれらのアイデアをただリストに書き留めている。現在、そのリストには40以上の記事アイデアが並んでいる。そのうちいくつかはしばらく前から積極的に取り組んでいるものだし、まったく新しいものもある。そしてまだリストに追加していないものもある(連載用のスタブエントリーを作ってあるので、忘れないようにしている)。
もう一つ起こることとして、ある記事をリサーチしたり執筆したりしている最中に、今の原稿には収まりきらないほど大きなトピックに突然出くわすことがある。この投稿が生まれたのもまさにそうだった。私は10年以上にわたって大きな変化なく報告され続けてきたある統計についてリサーチしていた。その最中に、Nadia Alimi氏の記事が検索結果に現れた。「なぜブロガーはやめるのか」というトピックは、当時書いていた記事には大きすぎると分かったので、アイデアとして取っておいた。そこにBye, bye Bear Blog!1が現れたので、このテーマの一部として結びつけたのだ。
物事がこうしてうまくつながるのは、時におかしなものだ。
さて、先に言っておくが、アイデアの中には単純にうまくいかないものもある。この1ヶ月ほどで、私はリストから少なくとも十数個のアイデアを削除した。時間をかけて向き合い、リサーチもした上で、(a) 自分が取り組むには材料が足りない、(b) 自分が語るべきことが何もない、あるいは (c) オンラインに出すにはあまりにも個人的すぎる、と判断したのだ。それで構わない。すべてのアイデアがピューリッツァー賞に応募されるような投稿になるわけではないのだ。
おわりに
世に溢れる「コンテンツマーケティング」というクソの川など気にしないこと。彼らのアドバイスは一見すると良さそうに見えるかもしれないが、すべてはあなたがブログで稼ぎたいのだという前提に立っている。そんなことを目標にしないでほしい。代わりに、ブログを自分自身を育てるための手段として見てほしい。空き時間にプレッシャーなく、スケジュールもなく、そしてあの手のブログが売りつけようとするその他のたわごともなく、趣味としてできるものとして捉えてほしい。
私はどこかの記事や統計を見るのではなく、個人的な経験からアドバイスをしている。私は「なぜブロガーはやめるのか」といった記事を書くタイプの人間を少なくとも一人知っている。彼は卑劣な人間だった。彼以上に私が嫌うのは、筋金入りの犯罪者くらいのものだ。
新しいブロガーへの私のアドバイスをまとめると、以下の通りだ。
- 自分にプレッシャーをかけず、ブログを楽しい趣味として続けること。
- できるだけお金をかけず、テクノロジーに振り回されないこと。
- 読者を期待せず、非現実的な時間的目標を立てないこと。
- サイトの統計を測らないこと。数字で自分の進捗を測らないこと。
- 自分自身と、自分がどこから始めているのかを理解すること。
- AIを使わないこと。ブログは100%あなた自身のものであってほしい。
- 小さすぎるアイデアなどない。アイデアのリストを持ち、うまくいかないものは気軽に捨てること。
この投稿ではずいぶんとだらだら喋ってしまったが、ブログとは何か、その本質とは何か、そしてコンテンツマーケティングという肥溜めの川を無視することについて、何らかの洞察や知識を得てもらえたなら幸いだ。
Why Most People Quit Blogging After just a year (And How to Avoid It) ↩
More and more people are ditching blogging (and I can see why) ↩
The Real Reason Most People Quit Blogging (And How to Avoid It) ↩
Blogging is not dead, just evolved. Learn how to thrive in the new era of blogging and SEO. ↩
Are people still reading blogs? I have always loved the idea of running a blog, however with today’s e-commerce and numbers focused mindset, I’m not sure if people willingly follow blogs. ↩
The 12th Annual Blogger Survey: What Content Works in 2025? ↩
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