すぐに稼げるキャッシュ vs. じっくり育つエクイティ
原文は Nat Eliason により に公開されました。 このブログを購読する
起業家として僕が犯したミスの一つは、「キャッシュビジネス」と「エクイティビジネス」の違いを理解していなかったことだ。
キャッシュビジネスはATMのようなものだ。安定して、しかもすぐに現金を吐き出してくれるが、長期的な価値は限られているかもしれない。給料くらいの収入ならすぐに代替できるが、参入しやすい分、誰かにすぐ真似されて市場を奪われるリスクがあり、ある一定の売上を超えてスケールさせるのは難しい。
一方、エクイティビジネスは木を植えるようなものだ。給料を代替できるようになるまでにはかなり時間がかかるが、一度そうなれば収益はより持続的で、事業自体にも大きな価値がつくことが多い。
僕が犯し、あなたには避けてほしいミスとは、エクイティビジネスにキャッシュビジネス並みの即効性を期待したり、逆にキャッシュビジネスにエクイティビジネス並みの成長を期待したりすることだ。
この違いを僕は自分のマーケティングエージェンシー、Growth Machineで痛い目を見て学んだ。この会社は素晴らしいキャッシュビジネスで、わずか5〜6人の従業員で年商100万ドルを超えるまでにした。だが僕はそれをエクイティビジネスのように扱うというミスを犯した。いつか売却できるかもしれないと夢見て、無理に急拡大しようとしたのだ。本来は、あれはそれ自体がキャッシュカウなのだから、そのままにしておき、そこで得た利益を、より長期的な可能性を秘めた何かに投資すべきだった。
逆のパターンもある。最初は雀の涙ほどの収益しかなくても、複利的に巨大なものへと育っていくビジネスだ。ネイサン・バリーが最近明かしたところによると、Kit.comは最初の2年間、月の売上がわずか2,000ドルほどしかなかったという。キャッシュフローの観点からすれば、さぞかし気が滅入る状況だったはずだ。ネイサンならコンサル案件を一つ取れば、その何倍もの金額を稼げただろう。しかし10年経った今、Kitの価値は1億ドルを優に超えている。もしあの時間をコンサルやフリーランスに費やしていたら、今でも同じくらいの単価で働き続けていただろう。
キャッシュビジネスは急速な線形成長が可能だが、エクイティビジネスは成長が遅い代わりに指数関数的に伸びていく。
だからこそ、起業するときは本業をすぐ辞めるな、というのが定番のアドバイスになる。エクイティビジネスが自分に給料を払えるようになるまでには何年もかかる可能性が高く、その間を支える給料が必要だからだ。
だが、もう一つの選択肢もある。どちらか一方に全力で賭けるのではなく、あえて両方を組み合わせるという方法だ。生活費を十分にまかなえる(できれば余裕が出るくらいの)キャッシュビジネスを見つけ、回り続けるのに必要最低限の時間だけを投じる。生活を支えるレベルを大きく超えてまでスケールさせようとしない。その余裕をクッションにして、すぐに成果を求められるプレッシャーから解放された状態で、本当にスケールしうるエクイティビジネスに取り組むのだ。
危険なのは、自分がどちらのタイプのビジネスを作っているのかを見誤ることだ。特にオンラインコースや「クリエイタービジネス」でこのパターンを何度か見てきた。誰かが飛ぶように売れるコースを立ち上げ、それをチームを雇って拡大し、「ちゃんとしたビジネス」にしようとする。だが投資を増やしてもコースの収益には天井があり、結局、規模が小さかった頃より儲からなくなることさえ多い。
僕自身、ここ数年、自分のサイトと執筆活動で同じミスをまた犯してしまった。本の執筆に全振りするためにキャッシュを生んでいた活動をやめてしまい、本の収入がまともな生活費をまかなえるようになるまでにどれだけ長い滑走路が必要かを軽視していたのだ。賢いやり方は、キャッシュフローをある程度維持したまま本のビジネスを育て、すぐに成功しなければならないというプレッシャーをなくすことだった。
今、僕はそのバランスを取り戻そうとしているところで、執筆の筋肉と並行して、「ビジネスの筋肉」を動かすのは心地いい。正直、またしてもお金を稼ぐことに気を取られすぎないかという不安はある(また、だ)。でも、分別のある範囲で稼いでおけば、他の人なら諦めざるを得ないような局面でも、何年も作家としてのキャリアに打ち込み続ける自由が手に入る。
だから、この考え方は、超長期で成功確率の低いビジネスに挑戦しようとしている他の誰かの役にも立つかもしれない。まずは堅実なキャッシュビジネスを見つけること。生活費に加えて少し余裕が出るレベルまで持っていく。そして、そのレベルで満足して現状を維持しつつ、5〜10年というスパンでより大きな何かを作ることに集中するのだ。
そうしなければ、長期的な野望が花開く直前で、諦めざるを得なくなるリスクがある。
その他
Husk、僕のSF小説がついに完成した! 近日中にカバーなどを公開する予定だが、5月下旬の出版を目指している
先週、ネイサンと一緒に、本のdevelopmental editor(内容を磨く編集者)を雇う方法についての素晴らしいエピソードを公開した
『Husk』が完成したので、来週からはまたBuild Your Own Appsに戻り、既存のセクションを充実させるための動画をいくつか追加する予定だ

今日の午後にこのアイデアについて一緒に考えてくれたMatt Raglandに感謝したい。
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