Happy City by Charles Montgomery

Michael Lynch

チャールズ・モンゴメリ『Happy City』

都市デザインが私たちの生活にこれほど大きな影響を与えているにもかかわらず、それについて考えたり、主体的に関わったりする機会が驚くほど少ないことに気づかされます。この本は、都市の見方や、そこに暮らす人々が都市とどのように関わっているかという視点を大きく広げてくれました。

これまで、都市は車での移動に便利であるべきだと当たり前のように考えていました。しかし本書は、車中心の考え方がかえって都市全体の質を下げてしまうことを、さまざまな角度から明らかにしています。歩行者や自転車、公共交通のニーズを優先することで都市がいきいきと活気づいた事例は、とても興味深く読めました。


良かった点

  • 生き生きとした文体で、最後まで楽しく読めました。
  • 世界各地の都市を取り上げ、さまざまな切り口から考察する事例が興味深かったです。
  • 科学的な研究、インタビュー、著者自身のフィールドワークがバランスよく盛り込まれていました。

気になった点

  • 一部の主張では、限られた学術研究や逸話的なデータから一般化しすぎているように感じられる部分がありました。

要点まとめ

  • 人は、どのような要素が住空間での幸せにつながるかを予測するのが苦手です。
    • 見た目の美しさは、住空間がコミュニティの交流をどれだけ促すかに比べて、はるかに重要度が低いです。
  • 人は就職先を選ぶ際に、車での通勤時間をめぐって不合理な判断をしがちです。
    • 高い給与を求めて遠くまで通勤しようとしますが、ガソリン代や保険、維持費などを差し引いた手取りを正しく計算できていません。
    • 通勤時間と給与を天秤にかけたときに得られる幸福感も正しく予測できていません。長時間通勤は人を不幸にするため、それに見合う給与の上乗せは、多くの人が思っているよりもはるかに高くある必要があります。
  • アメリカの多くの都市は、厳密に検証されたことがなく、現代の研究とも矛盾する都市デザインの理論に基づいて設計されました。
    • アメリカの都市に見られる碁盤の目状の街路は、反乱の抑制を主目的の一つとして設計されたローマの駐屯都市の設計に影響を受けています。
  • アメリカの都市は、人々は住む場所、買い物をする場所、働く場所をそれぞれ分けたいと望んでいるという前提で設計されました。
    • この考え方は硬直的なゾーニング法に法制化され、地域ごとのニーズに応じて都市が有機的に成長することを妨げています。
    • その結果、スプロール化と郊外化が進み、人々は移動のために車に頼らざるを得なくなっています。
  • 都市の拡散が進むほど、公共サービスの提供は困難になります。
    • 広い家や広い庭、隣人との十分な距離があれば最も幸せになれると考えがちですが、それが人口密度の低いまばらな街を生み出します。
    • コミュニティが広大でまばらなエリアに分散すると、バスの運行や道路の維持、警察・消防サービスの提供などにかかるコストが高くなります。
    • 密度の高いコミュニティでは、より多くの店やサービスが徒歩圏内に集まるため、隣人との良好な関係や暮らしやすさにつながります。
  • 自家用車は、運転者個人ではなくコミュニティ全体が負担する多くの外部コストを生み出します。
  • 都市の一角に人を集めるには道路や駐車場へのアクセスが不可欠だという考えが一般的ですが、車を締め出すことでかえって活性化した事例がいくつもあります。
  • 「混雑(クラウディング)」と「人口密度」は明確に区別する必要があります。
    • 混雑は感覚的なものです。住空間のデザインによって、この感覚は強くも弱くもなります。
    • 自分の関わりをコントロールできないとき(例えば個室がない、トイレを使うのに見知らぬ人と関わらなければならないなど)、人は混雑を感じ、ストレスを覚えます。
    • うまく設計すれば、混雑感を伴わずに高い密度を実現することも可能です。

原文は Michael Lynch により に公開されました。

この記事は「muse-spark-1.2-contributor」を使用して翻訳されました。