ボタンなら、やるべきことはひとつ
原文は Marcin Wichary により に公開されました。 このブログを購読する
最近公開した大がかりなインタラクティブ・エッセイについて、ずっと気になっていることがある。今もそうなのだが、古典的なデスクトップの事例ばかりを紹介しているせいで、全体が時代遅れで、とうに過ぎ去った時代にしか通用しないものに見えてしまうのではないか、ということだ。
しかし、そこで示した課題は普遍的なものだ。たまたま見つけた例を紹介しよう。iPhoneとNothing Phoneで画像を回転させる方法は、それぞれこうなっている。
ごく標準的な操作だ。1回タップすると反時計回りに回転し、もう1回タップするとさらに回転する、といった具合で、写真の向きが変わる過程がアニメーションで表示されるので、自分がどちらを向いているのか見失わずに済む。
では、問題を少し誇張して、90度回転を素早く8回タップしてみよう。8回回せば、エンジニアが「no op」と呼ぶ状態になるはずだ。画像はちょうど2回転して、元の向きに戻る。iPhoneでは実際にそうなる。
しかしNothing Phone/Androidでは話が違う。
iPhoneはタップを記憶してバッファするので、1回目の回転が終わり次第、待機していた2回目の回転が実行される。Nothing Phoneのボタンは触覚とサウンドの両方でタップを確定したことを知らせておきながら、前の回転がまだアニメーション中だとそのタップを無視するのだ。
なぜこれが問題なのだろうか。
私がいつも考えているのが、状況的障害(situational disability)というフレームワークだ。障害とは、一部の人にだけ起こり、他の人には無縁のものではない。そうではなく、誰もがときには実質的に障害を抱えた状態になるような状況に置かれることがある。だからこそアクセシビリティは、私たちが思っている以上に重要なのだ。

カジュアルな使い方とそうでない使い方についても、同じように考えている。スマホでの写真撮影はたいていカジュアルなものだ。スマホのカメラは写真の向きを検出するのがとても得意だが、真下に向けて撮るときは混乱してしまう。たとえば、横長の書類を何十枚も撮影しなければならなくなったとしよう。そうなれば、何十枚もの写真を1枚ずつ回転させる羽目になる。そんなとき、何も考えず、注意も払わず、好きなペースでボタンを3回叩くだけで済み、もはや役に立たないアニメーションにUIをブロックされることもなければ、どれだけ予測可能で快適だろうか。
これはいわば「状況的パワーユーザー化」とでも呼べるものだろう。十分な時間が経てば――あるいは今回のように十分な数のユーザーがいれば――スマホの写真編集のようなカジュアルなインターフェース(あるいはGarageBandのようなものでさえ)でも、それを真剣に扱わざるを得ず、より多くを求める誰かに必ず出くわすことになる。
ちなみに、タップをバッファするのが唯一の答えというわけではない。割り込みのタップがあったらアニメーションを停止/加速させるという手もあり、iPhoneはどうやらそれもやっているようだ。ただ、原則はひとつ。アニメーションが終わるまでユーザーに待たせてはならない。
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